「アルスラーン戦記 風塵乱舞」朗読劇&先行上映会イベントレポート
2016年7月9日(土)、ディファ有明にて、「『アルスラーン戦記 風塵乱舞』朗読劇&先行上映会イベント」が開催された。
【出演者】小林裕介(アルスラーン役)
細谷佳正(ダリューン役)※夜の部のみ
浪川大輔(ナルサス役)
花江夏樹(エラム役)※昼の部のみ
KENN(ギーヴ役)
内山夕実(エトワール役)
イベントは昼公演、夜公演の2回行われたが、本レポートでは夜公演の模様をお届けする。
開演の時間が訪れる。暗転し薄暗い照明の中、静かに歩み出る小林裕介、細谷佳正、浪川大輔、KENN、内山夕実の5名。それぞれがスタンドマイクの前へ立つと、ステージ後方に備えられた大スクリーンにサブタイトルが映し出される。前置きなく、唐突に響きわたるのはKENNの演じる吟遊詩人・ギーヴの声。アルスラーン王子の物語を詠い始めたのだ。その瞬間、会場はアルスラーン戦記の舞台・パルスへ塗り変わった。
朗読劇のタイトルは「試される、王の器。」。アルスラーンとダリューン、ナルサス、ギーヴ、エトワールはもちろんのこと、音声でエラムやヒルメスも登場。TVシリーズ第1期のハイライトとなるシーンを再構成した重厚な朗読劇、そしてキャストの熱演に会場は聴き入った。物語は四章立てで綴られ、第2期『風塵乱舞』の冒頭へ至る。最後に再びギーヴによる詩が吟じられる。この朗読劇自体がギーヴに詠われた物語だったのだろうか、そんな深い余韻を残しながら朗読劇は閉幕した。
キャスト一同がステージを去ると代わりに司会の吉田尚記アナウンサーが登場。先ほどまでの厳かな空気を緩やかに変化させつつキャストを改めて呼び込んだ。緊張から解き放たれたのか、晴れやかな表情で小林、細谷、浪川、KENN、内山が再び登場。簡単な挨拶を行う中で小林は、自身のあだ名が「殿下」となっていることに関して、「最近、殿下と呼ばれるとアルスラーンのことなのか、小林のことなのかわからなくなっています」と打ち明け笑いを誘った。
本ステージでは紅一点となった内山。女性から見て4人の男性キャラクターでは誰が魅力的かという話題が出ると、内山はアルスラーン、ダリューン、ギーヴの名を挙げる一方、「センスがすごすぎて」とナルサスにはあまり惹かれていない様子。その言葉に浪川はショックを受け、ステージ中央でポツンと体育座りをして会場を爆笑させた。
続いて「アフレコと朗読劇はどう違う?」という話題に。小林は「アフレコは音楽やSEがない中でやりますが、朗読劇はライブ的な演出による高揚感や、『失敗できない』という緊張感に包まれての掛け合いがスリリングで楽しいです」とコメント。KENNは「(昼公演と)同じ事をやろうとしても絶対に同じにならないのがおもしろいです!」と身をもって知った違いを打ち明け、楽しそうに笑った。
フリートークが終わると次は『アルスラーン戦記 風塵乱舞』第1話のキャスト生コメンタリー上映へ。ここで本編にてアルスラーンが発する「ヤシャスィーン!!」と、ダリューンが発する「殿下ー!」を会場全員で一緒に叫ぼうという提案がなされる。上映スタート後、該当シーンになると小林と細谷がそれぞれ合図をし、会場全体でアルスラーンとダリューンの台詞を発声することに! この上ない盛り上がりを見せた。
その後は引き続きキャスト陣による生コメンタリー。画面全体の贅沢な絵作りに対する感動を口々に述べ、第2期のアルスラーンの姿にキャスト陣は「成長した」と口を揃えた。細谷が「男の子になった感じがした」と語ると、内山も「1期の時は女の子って感じでしたね」と頷きながら続け、殿下の変化に感心していた。
アンドラゴラス三世が登場するシーンでは細谷がふいに「殿下は陛下に似てますよね!」と発言。その後も力説を続ける細谷のこの発言がキャストを含む会場全体を揺るがす事態に——。「似ている……のか?!」という話題でステージ上は終始大盛り上がり。浪川はここぞとばかりにアルスラーンとアンドラゴラスの共通点はどこかと細谷へ質問し、いじり倒す。散々突っ込まれた細谷は第1話のラストでついに「改めて見ると、ぜんぜん違いますね……(笑)」と前言を取り消し爆笑の生コメンタリー上映を終えた。
続く第2話の先行上映前には、吉田アナから細谷へ「第2期で久しぶりにダリューンを演じた感想は?」という質問が。細谷は「第1期が2クールをかけて関係性をじっくり作れていたので、『殿下がいれば、ナルサスがいれば、自分はダリューンになれる』という安心感で気負わずに収録に臨めました」と打ち明けた。
キャストもステージから去り、第2話の先行上映へ。第2話ラストの衝撃にどよめく会場へ、楽屋で同じく第2話を視聴していたキャスト陣が再登場し、会場と興奮を分かち合った。
最後はキャスト陣から『アルスラーン戦記 風塵乱舞』への強い意気込みが述べられ、イベントは締めくくられた。
怒濤の第2期に突入し、より一層キャラクターへの愛と結束力の増したことが明らかとなったキャスト陣。会場を埋め尽くしたファンの熱量とともに、今後の物語、そして作品の展開にもぜひ引き続き注目して欲しい。
また、写真のみだが昼の部の模様も少しお届けする。
朗読劇パートは9月7日に発売となるBlu-ray・DVD第1巻に映像特典として収録になるので、こちらもチェックしてほしい。